代表メッセージ

 

父親は「生粋の建具職人」、

母親は「N○○の会社員」という

真逆の社会人人生を送る両親のもと私は育ちました。

 

あらゆる職人技を駆使して家の内装を作り上げる父の両腕を見ながら感動し、

虎ノ門のかっこいいオフィスで颯爽と働く母の姿に憧れを抱いていた幼少時代。

 

かと言って特に将来を意識することもなく、

家や親の状況は一切理解しようともせず、

ただなんとなく毎日を過ごしていたと思う。

 

なんで学童保育に行かなくちゃいけないんだろう、

スイミングスクールに通わせてもらえないのはなんでだろう、

自分の部屋が欲しいのに家はなんでこんなに狭いんだろう。

 

強い巨人軍に憧れて、絶対プロ野球選手になるというのが少年時代からの夢。

でも内心は自分の才能ではおそらく無理。と変に冷静でもあった。

 

野球の名門校に進むも、

同級生がユニフォームを着て試合をする中、

なぜか応援団としてハチマキを巻いている自分を

強烈に嫌いになった高校時代。

 

夢やぶれ、もう自分を抑圧するのは嫌だと

全てを投げ出して好き勝手に過ごした大学時代。

 

結果は出したが、

自分を良く見せることに、守ることに必死だった社会人1、2年目。

 

 

振り返って、こうして文章にすると

特になんの変哲もない人生だなぁと。。。

 

それでも、私自身にとっては

全てが自分のバックボーンであり財産。

何かひとつでもかけていたら、今の私はない。

劇的にドラマティックな人生だと感謝しています。

 

そして、どんな人間にだって

同じようにドラマティックな人生がある。

今をときめく有名人にだって

新宿駅で寝ているおじさんにだって

中国で模倣品を作っている出稼ぎのあんちゃんにだって平等に。

 

そんなドラマティックな人生同士がからみ合って

世界は成り立っている。

何一つ無駄な人生なんてない。

誰ひとり無駄な人間なんていない。

 

そんな無限のドラマティックな人生の集合の中で

少しでも価値あるモノやコトを生み出せたら。

少しでも良くするきっかけができたら。

 

そんな気持ちが、ものすごい勢いで自分の中から湧き出てきたとき、

 

「世界に価値を。」

 

という理念が生まれました。

 

もちろんオールオーバーザ・ワールドという意味での

世界でもあるが、一人ひとりの人生観、世界観に対して価値を提供したい。

一人ひとりの人生という世界が少しでも良くなっていったら

その集合体である世界もきっと良くなる。

 

 

ヘレンケラーやガンジー、ベートベンが生み出した思想や作品や行動が

人々の心を動かす理由。

それはきっと苦悩との戦いだと思う。

もし自分が目も見えない、耳も聞こえないという環境で生まれたら

一体どれほどの苦悩があっただろうか。

一体どれほどの葛藤を抱え、毎日を過ごしていたのだろうか。

誰のせいにもできない、改善の余地もない、暗闇・無音の人生。

何を想って何を感じて何を信じて生きていたのだろうと

軽はずみには言えないけど、少し想像するだけでも涙がでる。

 

しかし、だからこそ大勢の人々に希望を与えることができたのだと思う。

 

ヘレン・ケラーにはなれないけど、

たくさんの人々に希望を与えられるような人生を歩むことができたら

また、そんな人間の集まる集団を作れたら、これほど幸せなことはない。

 

地位や名誉や財産ではない。全ては人間力だ。

 

人間力を高めること、また高められる仕組みやDNAを構築すること

これこそが事業を行う究極の目的だと考える。

 

そしてそんな人間や組織が作り上げるクリエイティブは世界をきっと良くする。

 

 

インターネットに感激し、

Gmailのようなサービスを知って仕事の生産性が上がり、

iPhoneのようなツールによってライフスタイルが激変した。

 

物事には必ず表裏がある。

また、変化が激しければ激しいほど

その変化についていけない商品や組織は淘汰されていく。

父の仕事は今やほとんど無いに等しい。

海外製品やロボットなどの技術・物流革新により

職人が不要になったモノが実際にある。

 

おそらく永遠に続く商品やサービスなんてないと思う。

でも、本質的な思想やDNAや文化や人間は残る。

そんな思想やDNAや文化や人間を残せる人間になりたいし

それらを生み出す組織を創りたい。

 

 

世界のbase(原点・基本・発信基地・本質・戻る場所・出発点)になるべく

真摯に謙虚に誠実に、私はスタッフ一同と共に精進して参ります。

 

 

株式会社base

代表 佐々木雄一